阪神淡路大震災…1月17日は、30歳以上の関西人にとっては、忘れられない日付です。まだ真っ暗な中「ドン!」という大きな音がして、目が覚め「あれ?」と思う間も無く、いきなりジェットコースターに乗せられたような…何が起こっているのか分からないまま、寝ていた傍の本棚にしがみついたのを、今もありありと覚えています。
有難いことに、家のマンションは無事だったので、被災と言えるような立場ではありませんでした。けれども、高台の我が家から外を見ると、大阪湾が消えていて(停電で夜景がゼロになっていた)数か所火の手が上がっているのだけが見えました。…その後の、大変な日々については、本題ではありませんので、略。
さて、毎年震災関連の記事や投書が集まるのですが、今年の朝日新聞「声」欄の「1・17」の警告…という特集の最初に「防災につながる『地学』を学んで」…という高校教員の方の投書がありました。常々「この日本で、なんで、高校理科の「地学基礎」が必修じゃないわけ?センターでやっと大学受験科目になったけど、開講してる高校は少ないし!なんかおかしくない!?」と疑問を感じていた私としては、「そうですよね!」と思いながら読み始めたのですが…その方のお名前を拝見して、さらに、当時高校生、しかも珍しい地学専攻ということで、「あ!多分アテネの生徒だった(旧姓)Sさん!?」と思い出したのです。
「予備校の理系クラスだと、男子が大多数で、先生も下ネタを言って、居づらいのがイヤでした。アテネは女子だけだから、嬉しいです!」と言って入塾してくれました。今時は考えられない状態かも知れませんが、そのころはまだまだそんな雰囲気が普通でした。当然HPも無い頃ですから、お母さまが電話帳広告(懐かしい!)をご覧になって、問い合わせてくださったのでした。神戸市内とはいえ、ずいぶん遠い所から通ってくれていたのも覚えています。教員になっていらしたのですね…。説得力ある投書を拝読して嬉しく思いました。これからもご活躍されることをお祈りしています。
舞子高校の環境防災科や、神戸学院大学の防災学部など、少しは震災の経験が活かされた教育環境も出来ていますが、やはり世間一般では、記憶の風化の方が強く感じられます。誰もが当たり前に防災の知識や意識を持つことは、大切なのではないでしょうか。現在進行中のコロナ禍だって、災害と言えなくもないのでは…。そして、一昨年春から続く、小学校・中学校・高校(←今年の春)の教科書改訂で、大きく扱われている「SDGs」という世界的課題にも、非常に大きな関係があると思います。
神戸市灘区(六甲と六甲道の間)で、小学4年~高校3年の女子対象に個別指導を40年続けている
ATHENE(アテネ)の塾長 櫻井久仁子
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